家に高齢の介護者がいると何もかも高齢者に合わせた生活になっていってしまいます。
私の家が今そうであり、平日は介護施設に一日おきに行き、昼間は家内がパートの仕事を減らし、面倒をみています。
土日は介護施設もお休みであったりするので、自宅で介護、面倒をみることになっています。
この生活が3年近く続いています。
当初はまだ認知症が進んでおらず、体もまだ動かせていた状況であったが、今は歩くのも座って立つのも介助が必要になってきました。
食事するのも一人では難しく、子どものように口に食べ物を運ぶまでにボロボロとこぼしてしまいます。
こんな様子を見ていると下手に長生きするのもどうかと考えてしまいます。
一番苦労しているのは家の嫁さんで、毎日毎日、トイレ行くにしろ、着替えるにしろ、風呂に入れるのも全てやっています。
たまには外でストレス解消をさせてやりたいと思ってはいるが、介護が必要な高齢者、そして認知症を発症している人を家に一人留守番させる事が出来ない。
よって、外食もドライブも家族で行く事が出来ない状態になっている。
今後は私のように自宅で高齢者を介護しなくてはならない人が増えるのではないかと危惧しています。
というも家の婆さんは看護婦をしていた事もあり、年金も私が65歳から貰える金額より全然多いが、老人ホームに入れるほどの財産がある訳では無い。
年金が少なくなればおのずと自宅で面倒をみなくてはならなくなる。
我々の世代がこの事に当てはまる。
人生で一番自由になれる65歳前後が縛られてしまう事になってしまうのだ。
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認知症にもなれば、段々とぼーっとしている時間が多くなって、会話も成り立たず、うつろな目で空間を見ている。
このお婆さんは看護婦で夜勤も多くこなしていた。
仕事が趣味という人間であった。
だから退職後は、家でやる事が無くなり、元々趣味も何も無い。
体が元気な時には体操など地元の自治会の集まりに出掛けていたが、そこまで歩けなくなると何もしない事で認知症が進んだ。
やはり元気な内に、一人でも楽しめる何かを作っておいた方が良い。
それが記憶や認知症を遅らせる要因にもあると思う。
家で何もせずぼーっとテレビを見ている、空間をただぼーっと見つめている等の症状がある人はもう認知症になっている。
そこまで行く前に頭う使う、手先を使う、体も動かす、会話をする事で脳の延命は可能ではないかと私は思っている。
いつも一人でぼーっとしている高齢者が危険なのだ。
自分も息子には「俺や家内が認知症になったら気にしないで施設送りにしろ!」と口がすっぱくなる程言い聞かせている。
そして認知症になったら、今までの父親・母親だと思うなという事も伝えている。
問題なのは人生で一番自由な時間になれる時に介護という仕事で自由が無くなる事だ。
介護時間が長ければ長い程、自由な時間は少なくなる。
下手したら、介護が終わる前に自分が認知を発症するなって事も考えられる。
まだ3.4年の介護で何を言うのか!
という事もあるのかも知れないが、子ども達にはこのような介護で自分の時間を潰して欲しく無いと私は思っている。
人間、人生80年くらいで丁度良いのかも知れません。