KAWASAKIで販売していた250cc4気筒モデルのバリオスⅠ・Ⅱですが、最終の販売の個体も10年以上経過しています。
バリオスⅠの初期型であるともう30年近く経過しているという事になります。
250cc4気筒でこの年月が経過すると錆やエンジンの不調やら多いと思います。
その要因としては、雨ざらしにしていた事による劣化が多いと思います。
雨に濡れれば錆や電気系統に問題が生じてくる。
その事で後々、少しずつ調子を崩す要因が発生してしまう訳です。
大体の人はエンジンの調子が悪いとやれプラグだ!やれキャブレターだと思いがちですが、いくら分解清掃をしても何ら変わらないケースが良くある話です。
特に何年間か放置されていた車両だと完調にするには非常に大変な作業となるはずです。
エンジン自体に圧縮が正常であるのかどうかだって疑わしい。
4気筒のキャブ車自体が扱いが難しいと初心者の人は思った方が良いと思う。
カッコいい!音がいい!と言う事の反面、メンテや維持が大変であるという事を覚えておく必要性があるという事。これはバリオスに限らずホーネットやバンディット等のモデルも同様である。
メンテが苦手、メカに弱いと思う人は素直にインジェクションのツインモデルを選択した方が後々面倒な事に巻き込まれないで済むであろうと言っておきます。
そして古くなったバリオスの良くある故障の話ですが、『高速道路を走行中、ガス欠状態のようになりエンジンが吹き上がらなくなる』という現象があります。
もちろん燃料タンクにはガソリンは入っている。
エンジンも普通に調子が良かったという前提で話をすることにする。
高速道路でガス欠状態になったという事は、ガソリンがキャブレターに必要な容量流れていっていないと言う事になります。
ここで大事なのはバリオスの燃料は『負圧』で落ちてきているということです。
『負圧』というのはストローで水を吸い上げているのと同じ状態です。
だから燃料コックからホースを外しただけでは燃料は落ちません。
この『負圧』が正常にゴム管を通して燃料コックに伝わっていないと燃料は落ちてこない事になります。
負圧のゴム管、燃料が流れているゴム管にひび割れ等無いか確認する・・・注意①
ゴム管を留めている留め金具が緩くないか確認・・・注意②
また新しいゴム管に交換する場合は長さに注意が必要です。
余裕をもってゴム管を繋ぐとキャブレターの下から上にゴム管が接続されている状態になっていると思いますが、これが問題!!
なるべくキャブレターまでの接続は短く、折れが無いように接続が必要です。
負圧で吸い上げている関係で無駄にゴム管を長くすると吸い上げる力が弱くなってしまいます。ましては燃料タンクから一度落ちてきた燃料をキャブレターの高さに持ち上げるという力が必要となり、これが負圧の圧力を弱める事になってしまいます。
負圧を弱める=必要な燃料が流れない
という事になってしまいます。
そして旧車なので良くある話ですが、燃料ホースの途中に『フィルター』を付けている人いるかと思います。またこれが問題なんです。
『フィルター』と言っても『紙タイプでろ過する』タイプと『金属製のメッシュ』のタイプがあるかと思いますが、紙タイプはダメです。
紙の場合、吸い上げる力がそjこで弱くなってしまう事により正常な燃料が落ちて行かない要因になってしまいます。メッシュの方はまだ空気が上手くすり抜けるので紙ほど弱くはなりません。
但し、一番の方法は『フィルター』は何も付けない状態が一番いいという事。
一般道を走っている時にはガソリンが流れているが、高速道路のように常時高回転で燃料を多く消費する状態が連続した時に、この『フィルター』が足かせになっていると思った方が良い。
燃料タンク内が錆びで仕方なく付ける場合にも『メッシュ』タイプのフィルターを選ぶ・・注意③
上部の挿し絵で書いたが、ホースのAとBは極力短くする事が必要・・・・注意④
特にBのホースはキャブレターの下にとぐろを巻いているような状態にしてはいけない。
もし上記のような状態であれば直ぐに改善をして欲しいと思います。
高速道路に乗って以後どうなったか?確認をして欲しいと思います。