気力と体力の限界・・・・千代の富士の引退時のセリフですが、私も最近、この気持ちが段々と理解出来るようになってきました。
千代の富士関も引退時には怪我(脱臼し易い)の関係で悩んでいたそうです。
脱臼しないように筋肉でカバーする。
そんなスタイルで相撲を取っていきました。
だから、筋肉隆々だったのです。
ただ、その理由以外に本当は「心が折れた」何かがあったのではないかと思っています。
国技である相撲を辞めてたくなる理由というのは何だったのか?
貴乃花に敗れた世代交代という事が原因であったように後から記事になっていたように思います。
若造の貴乃花に1度負けたくらいで「俺は辞める」という事になるのかどうかです。
人間ですから体調の悪い時もある。
調子が悪い、怪我をしている等、辛い時もある。
これはスポーツ選手に限らず、我々一般人も同じような事が言えると思います。
長く仕事やスポーツを続けていくうちに「これで良いのか?」という感情が年齢を重ねる毎に頭の中に出てくるようになってくる。
この時点で人間は自分の仕事の終焉を頭の片隅で考えていると思います。
そして怪我や病気、体力の衰えが出てくると、その度に頭の片隅に置いてある仕事の終焉が肥大化していく。
これが、ある一定の大きさになった時点で「心が折れる」のではないだろうか。
心は折れるとは、自分で自分に言い聞かす「もう充分やってきた、そろそろ休んでも良いのではないか」という心の叫びです。
この症状を「燃え尽き症候群」と言う人もいます。
ただ、燃え尽きた人は灰人になるのではなく、また違うジャンルの仕事に移る事が可能だ。
言い換えれば、「燃え尽きた仕事だから次の仕事へ」という事だ。
心が折れるというのは次の仕事への転換時期ではない。
仕事自体を廃業もしくは辞めたいと思う気持ちなんだと思います。
本能的な感覚で言い換えると、「もう今の仕事はやらなくても良い、次のステージへ行けばいいい」という流れではないでしょうか。
次のステージは仕事を変えるという事では無い。
今までしてこなかった、やってこなかった世界に踏み込む事だと思っています。
人生長いようで短い。
還暦過ぎて、嫌な上司と少ない給料のために我慢する事もないだろう。
それよりも先に進め・・・・・
そういう合図なのかも知れない。