皆さん、RISK-VのCPUはご存じですか?
名称の通り、RISKのCPUでx86のCISKのCPUとは違います。
★RISK CPUの特徴
単純な命令セット: 少数の単純な命令で構成されており、各命令はほぼ同じ長さのクロックサイクルで実行されます。
・高いパイプライン効率: 命令が単純で均一なため、パイプライン処理が効率的に行えます。
・高速なクロック速度: 単純な命令セットにより、プロセッサのクロック速度を高く設定できます。
・命令のレジスタ操作: メモリ操作は少なく、主にレジスタ間での操作が行われます。
☆利点
・高速な命令実行: 単純で均一な命令セットにより、命令の実行速度が速い。
・効率的なパイプライン: パイプライン処理が効率的に行われ、プロセッサ全体のスループットが向上。
・低消費電力: シンプルな設計により消費電力が低く、省電力デバイスに適している。
☆欠点
・複雑なプログラミング: 単純な命令セットでは、複雑な操作を行うために多くの命令を必要とする場合がある。
・大きなコードサイズ: 複雑なタスクを実行するために多くの命令が必要となり、コードサイズが大きくなることがある。
★CISK CPUの特徴
・複雑な命令セット: 多数の複雑な命令を持ち、1つの命令で複雑な操作を行うことができます。
・可変長命令: 命令の長さが可変であり、複雑な命令が多い。
・多くのアドレッシングモード: 多様なメモリアドレッシングモードをサポートし、柔軟なメモリ操作が可能。
☆利点
・コード密度の高いプログラム: 1つの命令で複雑な操作を行うため、コードサイズが小さくなる。
・高い柔軟性: 多様な命令セットとアドレッシングモードにより、プログラミングの柔軟性が高い。
・容易なプログラミング: 複雑なタスクを少ない命令で実行できるため、プログラミングが容易。
☆欠点
・遅い命令実行: 複雑な命令は実行に時間がかかることがあり、クロックサイクルが長くなる。
・低いパイプライン効率: 命令の複雑さと可変長命令により、パイプライン処理が非効率になる場合がある。
・高消費電力: 複雑な命令デコードと実行により、消費電力が高くなることがある。
何と言ってもRISK-VCPUの大きな特徴はx86CPUと違い、ライセンス料がかからないという事です。
結果的に安く使う事が可能になる。
OSで言えばLinuxのようなCPUであるという事です。
そして、RISK-V CPUはモジュラー設計であり、必要に応じて命令セットを拡張できる点です。これにより、特定のアプリケーションや用途に最適化されたプロセッサを設計することが可能です。これが性能向上に寄与します。
自宅鯖であれば、ファイルサーバーやメディアサーバーの用途で使用する事が多いと思いますが、この用途専用に最適化したCPUの命令セットが設計できる事になります。
余計なサービスを使わない、使う用途のみ最適化する、そうなると省電力にもなります。
★現時点でのRISK-V CPUの性能
現在のRISC-Vプロセッサ(例えばSiFive U8シリーズ)は、シングルコア性能でx86の中堅クラス(Intel Core i3/i5程度)に匹敵する場合があります。ただし、最高性能のx86プロセッサ(Intel Core i7/i9やAMD Ryzen 7/9)と比較すると、まだ性能差があることが多いです。
自宅鯖で使う事を考慮すれば、省電力が最優先であると私は考えているので、x86の中堅程度(Intel Core i3/i5程度でも充分ではなかろうかと思っています。
自宅鯖用途だけではなく、組み込みシステム等にも適しているので車や家電への搭載も多くなると考えています。
私は知らなかったのですが、Linuxカーネルは、2018年にリリースされたバージョン4.15からRISC-Vを公式にサポートしています。これにより、RISC-VベースのシステムでLinuxを動作させるための基本的なサポートが組み込まれています。
流石にオープンソースのOSですね。
書き切れないので次回に続きます・・・・